「忙しさに追われて、なかなか自分が本当にやりたいことに手をつけられない」
「最近、プライベートの時間をとれないような気がする」
そんな悩みを抱えている社会人の皆様におすすめしたい書籍が、曹洞宗徳雄山建功寺住職・枡野俊明(ますの・しゅんみょう)さんの『禅的 生活ダイエット 365日ご機嫌な自分をつくる「減らす」技術』です。
現代は、モノや情報に溢れている過剰社会です。常に最新・流行なモノに見聞きする機会が増えたことは良いことですが、それらに飲み込まれていませんか？
本書は、過剰社会の中で「本当に大事なものは何か」を問う、自分を見つけるきっかけになる書籍です。
「余分なものを捨て、極限までシンプルにする」禅の美学とは？
本書は、庭園デザイナーとして国内外から高く評価される傍ら、多数のベストセラーを執筆している枡野氏が、禅の思想をもとに“減らす生き方”を提唱している一冊です。
禅の思想とは、「今」という時間に意識を向けること、シンプルに生きることです。
本書で、枡野氏も「余分なものを捨て、極限までシンプルにすること」が「禅の美学」であるといいます。
「余分なもの」とは、単に「物質的に無駄なもの」を指すのではなく、「怒りや不安などの「負の感情」を含めた執着の心」などを包括した表現です。それらを削ぎ落としてシンプルで落ち着いた生活を送ることが、「人生は、グーンと楽に」なるというのです。
つまり、「余分なものを捨て、極限までシンプルにすること」は、自分にとって「本当に」大切なモノ・価値観を見つけるということです。
「心のメタボリック症候群」3つの特徴を解消するには？
(1)自分がたくさんのものを持っていても、それに満足することなく、「もっといいものが欲しい、もっとたくさん欲しい、人がうらやむようなものを欲しい」と思ってしまう
(2)執着の塊となって、「あれも欲しい、これも欲しい」と、目につくものすべてを手に入れようとする
(3)友人や同僚と自分を比較し、常に自分が上でいたいと願ってしまう
日々の生活の中で、上記のような考え方をしてしまう方はいませんか？
枡野氏はこのような自己顕示欲を「心のメタボリック症候群」と名付けています。そのような「心のメタボを直すには、まずは「知足」、つまり足るを知ることが大切」と、禅の言葉を用いて解説しています。
もちろん、人間が生きていく上で、欲望をゼロにすることはできませんが、自分がいま手にしているものの大切さを理解し、それらに感謝することで、初めて豊かな生活を実感できるようになるのです。
本書では、物質的な豊かさではなく精神的な豊かさの重要性を説いています。自分が「本当に」必要とするものは、意外と少ないかもしれませんよ。
著者プロフィール
枡野俊明（ますの しゅんみょう）
1953年、神奈川県生まれ。
曹洞宗徳雄山建功寺住職、庭園デザイナー、多摩美術大学環境デザイン学科教授。玉川大学農学部卒業後、大本山總持寺で修行。褝の思想と日本の伝統文化に根ざした「褝の庭」の創作活動を行い、国内外から高い評価を受ける。芸術選奨文部大臣新人賞を庭園デザイナーとして初受賞。ドイツ連邦共和国功労勲章功労十字小綬章を受章。2006年、「ニューズウィーク」誌日本版にて、「世界が尊敬する日本人１００人」に選出される。主な作品に、カナダ大使館庭園、セルリアンタワー東急ホテル日本庭園、ベルリン日本庭園など。
主著に、ベストセラー『心配事の９割は起こらない』『禅、シンプル生活のすすめ』『禅「心の大そうじ」』（以上、三笠書房）ほか、『褝が教えてくれる美しい人をつくる「所作」の基本』（幻冬舎）、『怒らない褝の作法』（河出書房新社）など多数がある。
書籍紹介
『禅的 生活ダイエット ３６５日ご機嫌な自分をつくる「減らす」技術』
著：枡野俊明
＜内容紹介＞
「引き算」の生き方が、毎日をご機嫌に過ごすコツ――。
庭園デザイナーとして国内外から高く評価され、大学教授も務める著者が、曹洞宗の住職として忙しい現代人に送る癒しのメッセージ。
禅の精神そして誰でもすぐに実践できる坐禅の方法などをやさしく解説しながら、多忙で欲多い「足し算」の生き方ゆえに苦しむ人々に、心と体の平穏をとりもどすヒントを展開。
配信ストア
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